音楽紀行(アルバムレビュー)

邦楽、洋楽問わず聴いたアルバムのレビューを。あと、いい音楽を見つけるツールにも。

極上のエンターテインメント体験

Bruno Mars 24K MAGIC WORLD TOUR 2018 @さいたまスーパーアリーナ(04.15.2018)

 2018年現在、世界のポップミュージック界のまさに最前線にいるブルーノマーズ、彼の待望の来日公演4days最終日に行った!とんでもない大感動を伝えたい。

Topic 1 脂がノリに乗ったタイミングでの来日

 今回の来日公演はなんと4年ぶり。前回幕張メッセでの2days公演は、2014年Superbowlでのハーフタイムショーで衝撃的なパフォーマンスを披露し、世界中にその名を轟かせたばかりでの来日公演だった。

 その後Mark Ronsonとのコンビで発表した「Uptown Funk」を大ヒットさせると、勢いそのままに3rdアルバム「24K Magic」をリリース。今回の来日も、今年のグラーミー賞で見事に主要部門三冠を達成し世界を席巻中であり、まさに旬のタイミングだった。

Topic 2 死角なしパフォーマンス集団

 Bruno Marsがソロデビュー前から多くのヒット曲をプロデュースするトラックメイカーであることは言うまでもないが、彼自身ギターからドラムまでプレーできるマルチプレイヤーの側面もある。

 彼の脇を固めるバンドメンバー「The Hooligans」の面々も、それぞれが卓越したプレイヤーであり個性が爆発している。

 彼ら全員がショーを構成しており、いかにして会場を沸かすのか非常に楽しみだった。

Point 1 圧巻のエンターテインメント

 4日とも即完売しただけあり、会場は超満員。会場のモニターに観客を煽る文字が生じされると早くも「まだ本人出てきてないけど、これ以上盛り上がれるの?」ってくらいの歓声!カラフルな照明が付き、イントロが流れるとそれ以上の盛り上がり。それを受けて、満を持してメンバー登場!丁寧なブルーノの歌い出しががなんともクールでニクい。悲鳴にも似た大歓声、絶叫を招き「Finesse」でスタート。

 続いて披露された「24K Magic」ではド派手な爆薬も使われたものの、彼らのライブにおいては花道や、あるいは移動式ステージなど派手な舞台装置があるわけではない。

 ブルーノマーズとフーリガンズの面々による演奏、あるいはダンス。曲に合わせた照明演出。シンプルなステージ。多すぎず少なすぎない、雑多じゃないけれど華やか。

 いかにコンセプトを統一しつつ、魅力的で熱狂的に見せるか。すべてが計算されつくしたこの確信犯的演出こそが、ワールドクラスのエンターテインメントを成立させているのかもしれない。

Point 2 次々移り変わるライブ光景

 彼らのライブは、その多彩なパフォーマンスによって次々と姿を変える。ブルーノ自身がギターを持ち、メロウな演奏を披露した「Marry You」(間奏にはPrinceの「Purple Rain」を彷彿とさせるメロディも)や、「Calling All My Lovelies」では「君に逢いたいよ、とってもとっても」と日本語で歌う場面もあった。

 「Versace On The Floor」では、会場中のスマホライトに照らされつつ、彼の真骨頂であるのびやかな声でバラードがしっとり披露される。

 曲間にはドラムソロやピアノソロで緩急をつけつつ、「Runaway Baby」では会場を一度静まらせてから一気に爆発するお馴染みの演出に、メンバー全員の息のそろったダンス。「Locked Out Of Heaven」はより金管楽器が目立つウキウキでポップなアレンジ。

 「24K Magic」というアルバムは80年代の音楽を意識したものだったが、そのコンセプトは色濃く残しつつ、曲ごとにがらりと姿を変えるパフォーマンスがライブに緩急を生み、常に観客の新鮮な反応を引き出していた。

Point 3 観客をひとつにするポップミュージックの魅力

 ふと周りを見渡せば、このライブの客層は思ったより幅広い。見るからにイケイケな若者から、ライブに慣れている雰囲気の中高年、さらには両親に連れられ、おそらく初めてライブを見るであろうちびっこまで。

 でも、その誰もが楽曲に合わせて声を上げ、体を揺らし、きらきらした目でステージを凝視していた。この光景はとても素敵で、余計なノイズを介さない純粋なライブ体験の素晴らしさを見た。後からあれこれ言われることはあっても、この日観客の多くが体感したこの感動は本物だったと断言できる。

 本編ラストの「Just The Way You Are」ではでかい会場中にこの日一番の大合唱が鳴り響く。一度幕が下りても鳴り止まぬ歓声に「One More?」と煽るブルーノの声に引き続き、アンコールではとどめの「Uptown Funk」が!!会場中がダンスパーティ会場と化す。曲がアウトロにさしかかり、再び終演を告げる幕がステージに降りていく。その最後の一瞬まで、素晴らしい時間を惜しむように観客は、さいたまスーパーアリーナは、揺れて、揺れて、揺れた。

 忘れられない夜だった。次の来日があることを祈って。

 

Setlist

  1. Finesse
  2. 24K Magic
  3. Treasure
  4. Perm
  5. Calling All My Love
  6. Chunkey
  7. That's What I Like
  8. Versace On The Floor
  9. Marry You
  10. Runnaway Baby (Intro:Drum Solo)
  11. When I Was Your Man
  12. Piano Solo
  13. Locked Out Of Heaven
  14. Just The Way You Are
  15. Uptown Funk (Cover:Mark Ronson)