見逃せない!サマソニ2019「SIRUP」編
こんにちは。今回から不定期ですが、今年20周年を迎え3日間にわたり開催されるSUMMER SONIC 2019に出演が決まっているラインナップから、毎回1組ずつおすすめのアーティストを紹介していきたいと思います。お目当てのアーティストはいるけど、他の時間はどのアーティスト見ようかなと悩んでいる方、興味はあるけど知らないアーティストも多いし行こうか迷っている方、ぜひ読んで参考にしていただけると幸いです。
初回に紹介するのは、東京3日目ビーチステージ(13:20~)/大阪2日目マッシブステージ(16:20~)に出演するSIRUPです。それではどうぞ!
Vol.1 SIRUP
SIRUP(シラップ)は、大阪出身のSSWであるKYOtaroによる音楽プロジェクト。なんといってもその魅力は、彼自身のルーツであるR&Bやソウルミュージックを土台にした音楽にメロディ豊かな歌や勢いあるラップが乗るところ。造語であるSIRUPという名前の由来「Sing&Rap」をまさに体現した音楽です。
まずはこの曲「SWIM」をチェックしてほしいです。
SIRUP - SWIM (Music Bar Session)
この曲にはSIRUPの魅力が端的に表れているように思います。ゆったりとしたリズムはチルアウトするのにぴったりですが、のびやかな歌声は妖艶にも熱くも響き、踊れる楽曲でもあるところが絶妙だと感じます。ライブでは楽器隊の演奏含めよりファンク味が増し、曲中でのコール&レスポンスも盛り上がる重要曲!
SIRUP - Synapse (Official Music Video)
この曲「Synapse」こそ、SIRUPの持つグルーヴィーさに酔いしれるにはぴったりの曲でしょう。ソウルミュージック由来の歌声と、先進的かつポップなサウンド(作曲に関わっているのは小袋成彬擁するTokyo Recordings!)が合わさって、ぶっとんだダンスチューンになってます。音源も良いですが、生のライブでこの曲を体感したときの快感はとんでもないです。
SIRUP - LOOP (Official Music Video)
SIRUPには、とことんメロウな音色に浸れる楽曲も存在しています。特にこの「LOOP」は電子ピアノやサックスの柔らかい音色やしっとりした歌声に聴き入ってしまう一曲。繰り返すリフやメロディの気持ちよさに「永遠にループしねえかなあ」なんて僕は毎度感じてしまいます。聴けば分かる格別の音楽、特にライブで聴いたらその場の空気がすっと変わるような特別な感覚を得られると思います。
以上おすすめ楽曲をさっと紹介しましたが、少しでも興味が湧いたならば5月末に出たばかりの1stフルアルバム「FEEL GOOD」を聴いてみるのをおすすめしますし、あえてサマーソニックに行ったときにほとんど情報も入れないままふらっとSIRUPのステージを見に行ってみても楽しめると思います。今後の音楽シーンでもより躍進していくであろうSIRUP、期待大です!是非!!
次回はイギリスの新星Sam Fenderを紹介したいと思います。お楽しみに!
月刊#新譜ジャケ聴き5月号
ジャケ聴きの楽しさを伝えつつ、まだ知らぬ音楽を読者に紹介する「月刊#新譜ジャケ聴き」という連載企画が始まります。↓企画趣旨など詳しくは創刊号を。
自ら何の前情報無しにアルバムのアートワークのみを見て気に入ったものを選び、聴いたアルバムを月ごとにまとめて紹介していく連載です。
①ジャケットを見た感想②初めて聴いたときの感想(なるべくリアルに)③おすすめの曲
という視点からコメントも添えて紹介していきます。この記事を見て、アルバム聴いてみようと思ってくださる方がなるべく先入観なく楽しめるよう、できるだけ抽象的かつ簡潔に述べていきます。
それでは早速いきましょう!!
「Permanent Hermit」/ Ruby Fields
①光が差し込み、やや憂いを感じる写真。ラフでかわいげのある文字。こりゃあ好きなやつだな、カラッカラのロック聴けるかな?
②好きだああああああ!ストレートなオルタナロック炸裂しとる!心が跳ねるぜ。
③「Dinosaurs」この曲の3:02以降を聴いてビビッときたらこのアルバム絶対聴くべし!
「Fragment」 / Drinker
①こういうオシャレかつ無機質なジャケットはエレクトロっぽい作品か、それともアンビエントな作品かな?あまり普段聴かないジャンルの音楽が聴けそう。
②とことん琴線に響く美メロを中心に添えて、統一感あるシックなアルバムながらシンプルなアコギやピアノからエレクトロ全開の曲まで。すんげえアルバムが聴けた…。
③「Wave」もしくは「Fragment I」~「Fragment II」の2連曲を聴いて、とにかく魅力に浸ってみてください。
「and departt from mono games」 / LOFT
①うっすら見えるこれは灯台かな…白くぼやける景色がどこか心惹かれるけど、どんな音楽なのか全く想像できないな。
②エレクトロだけど、いろんな音が聞こえる。底なし沼のように絡め取られる音楽、宇宙にも音楽が存在するならばきっとこんな感じなんだろうな。聴いたことのない音楽。
③「That Hyde Trakk」この曲が一番とっつきやすく感じた、できればアルバムの最初から聴くことをおすすめしたい。
「Adjourn」 / Mellow Gang
①空の写真に加工掛かった画像、どんな世界観がここにはあるんだろうか。
②サイケポップで捉えがたい部分もありつつ、ボーカルのかっこいい歌声がビシっと届く。この矛盾するようで妙にマッチングする感じはやみつきになる。素晴らしい。
③「Big Builds」「Little Half」夜が似合うようなサイケポップ、このジャンルが好きな方にはイチオシ。
「we're a dream nobody wrote down」 / Ludovic Alarie
①ぐっと見てる側の心が引き締まるような、筋の通った世界観を感じる写真。そしてこのアルバムタイトル。こういう作品は、きっと心に残るはず。
②オシャレな音楽は作り手が見えない作品も多いが、このアルバムはアーティストの心が伝わってくる。真摯で正直な作品を耳にすると、聴き手の心も和らぐ。
③「we're a dream nobody wrote down」どこか心の疲弊を感じている人、とにかく聴いてほしい一枚。
「Routine Maintenance」 / Aaron West & The Roaring
①どこにでもあるような空と建物の写真。そしてどこか物語の一場面にあるような、電線にかかった靴。ちょうど外に散歩しに行ったときに聴けばぴったりの音楽が聴けるかもという直感!
②これは身体の奥底まで届く音楽だ…ただただストレートに高らかに歌い上げられた音楽は、こんなにかっこよく響いてエモーショナルなんだ!
③「Lead Paint & Salt Air」捻りのないストレートな音楽を所望の皆さん、ぜひ一聴を。
「Blue Unit」 / Blue Unit
①白と青のみで描かれた人々。爽やかな空気を感じる…。
②これぞシューゲイザー!心が洗われるような爽快感、ギターの鳴り。たまらんなあああああああ!!
③「Evergreen」全国100万人のシューゲイザーファンの皆さん必聴です、20分ほどのアルバムなんでさくっと聴けますよ。
「Sundries」 / Flower Crown
①オシャレな足元と謎のレモン。これは気になる…どんな音楽が聴けるんだ?少なくともしっかりとした世界観があるはず!
②ドンっと現れたドリームポップの雄、一貫して甘美な揺らぎが肩肘張らず音を堪能させてくれる。夜遅く、部屋の電気も消して聴くのがぴったりだ。
③「Stranger Things」ドリームポップ好きにはとにかくハマる筈。
「Am I」 / The Glow
①ほのぼの感あってハッピーですよね。手をつなぐのは家族なのか知り合いなのか。奥の人とも遊んでるのかな。葉っぱのイラストも可愛い。絶対心ほっこりするアルバムでしょーこれ。
②優しいインディーロックが広がってた。少し暑くなってきてバテてきたこの時期、チョー合うなこれ。
③「On The Rocks」とにかく優しいです、良い音楽です。あとアー写もほのぼのするので気になったらチェックしてみてください。
「Feeling's Not A Tempo」 / Gemma
①オシャレで綺麗で色彩豊か、でもどこか幼心や陽気さも感じさせるジャケット。胸がわくわくする。
②これはきたああああああああああああああああああああ!!!!!R&Bを土台に自由自在に変化するポップミュージック!踊らずにはいられない跳ねるようなリズム!!もっともっと聴くしかねえ、年間ベスト候補!!
③「Love Like (Knock It Off)」ほんとに、このアルバムを聴いて心を輝かせてほしい。
「Dream Road」 / Doug Tuttle
①森の中の穏やかな風景に日差し、その写真がどうして白黒なんだろう。温かくも冷たくも感じるジャケット、気になるよね。
②インディ感を纏うフォークロックは、やっぱり心に沁みる。ギターの音色と歌声が気持ちいいんじゃ!
③「In This World Alone」フォークロック好きなら一聴の価値あり。
以上5月にジャケ聴きで出会ったアルバム10作品、今月特に気にいったアルバムはGemmaによる「Feeling's Not A Tempo」でした!どうか気になったものがあった聴いてみてほしいです。あと最後まで読んでいただいた方、もしよかったらジャケ聴きをしてみて欲しいです!(SNSで「#新譜ジャケ聴き」をつけて感想など投稿していただけると検索で読むことができてより嬉しいです)
それでは来月6月号もお楽しみに!
月刊#新譜ジャケ聴き創刊号
「アルバムアートワークお好きですか?」
今や音楽にはアートワーク、通称「ジャケット」なるものが付き物ですよね。これまでの歴史を振り返っても、ジャケットが印象的な作品はたくさんあります。有名どころで言えば、「The Dark Side of the Moon」/Pink Floyd や「In The Court Of The Crimson King」/ King Crimsonなどなど。
ところでアートワークがアルバムに使われ始めたのって、いつ頃からなのでしょうか。クラシックで言えばモーツァルトやベートーヴェンの時代にアートワークなるものがあったとはあまり聞いたことがありません。
調べるとそもそも「アルバム」という呼び名は、元々は20世紀初頭頃レコードを入れるための厚紙の本型ケースを指していたらしいです。まさしく写真のアルバムのような見開きケースに収められていたことが由来らしいが、この頃にはほとんど無地でタイトルのみ載っていることが主でした。
1930~40年代、Alex Steinweissというグラフィックデザイナーによって作られた素敵な「ジャケット」が多くのアルバムで用いられるようになり、売り上げをも左右すると判明して以降は様々な趣向が凝らされたジャケットが作られるようになりました。私自身アルバム単位で音楽を聴くのが大好きなのですが、このアルバムジャケットも作品の大きな一要素だと思っています。
さて昨今ではSpotifyやApple Musicなどストリーミングサービスが広く普及し、世界中のどこにいてもいろんな音楽をボーダーレスにタイムラグなしに楽しめる素晴らしい時代になったと思います。一方でCDショップやレコード屋さんで直接一枚一枚手に取りジャケットを見て購入する機会は減ったのではないでしょうか。
そこで提案したいのが「ジャケ聴き」です。かつて音楽好き禁断の楽しみといえば、そうジャケ買いですね。限られた予算を握りしめ向かったCDショップ。どれを買おうか迷う中、ふと目に入り気になったアルバムジャケット。1曲も知らない、だけどこのアートワークはどこか心惹かれる。ええい買ってしまえ、後には引けぬ!!と多くの音楽好きが一度はやった、この不確かな直感に従った非効率ゆえに最高の楽しみ方をストリーミング時代に甦らせようではないですか。
なんといってもこの時代、ジャケ聴きにいくら失敗しようがお金を損することなんてないのはキッズにも優しい。ときにはこうして予期せぬ出会いを求めるのはいかがでしょうか。
このジャケ聴きの楽しさを伝えつつ、まだ知らぬ音楽を読者に紹介すべく「月刊#新譜ジャケ聴き」という連載企画を始めたいと思います。
具体的には、自ら何の前情報無しにアルバムのアートワークのみを見て気に入ったものを選び、聴いたアルバムを紹介していく企画となっています。
①ジャケットを見た感想②初めて聴いたときの感想(なるべくリアルに)③おすすめの曲
という視点からコメントも添えて紹介していきます。
是非多くの方々にこの連載シリーズを読んでいただくのと同時に、「ジャケ聴き」を楽しんでいただけるきっかけになると幸いです。それでは第1回をお楽しみに!!
"I Am Easy To Find"(A Film By Mike Mills)翻訳
The National の出した新作「I Am Easy To Find」はMike Millsにより制作された同名の短編映画と当時に制作され、内容が相互に関係し合っています。
このショートフィルムは全編セリフ無く字幕による説明で進行していく。その内容を知ることで映像がより楽しめるほか、The Nationalによるアルバムへの理解もより深まるように思います。どうぞ和訳を参考にしつつ、是非アルバムを聴くのに合わせてショートフィルムの方も鑑賞していただきたいです。
「"I Am Easy To Find" film script」
She is born
生まれる
Her mother's heartbeat
母親の心音
Her father's voice
父親の声色
The orange color inside her eyelids
まぶたを閉じればオレンジ色が
Flowers cover everything
花々が一面を覆う
She discovers her hands and feet
自分の手足に気づく
She watches dust swirl in the strange light
奇妙な光に照らされてほこりが舞うのが見える
Her mother's stories
母親が聞かせてくれる物語
Aware that her body is separate
身体が自分だけのものであることに気づく
She turns two
2歳になる
The sound of children playing outside
子供たちが外で遊んでいる音
Wanting something she doesn't have
持っていないものを欲しがる
The feeling of being alone
ひとりぼっちの感情
The girl she wanted to be like
憧れの女の子
She imagines getting more attention
もっと気を引きたいと頭を捻る
The sunlight on her skin
肌に差す日光
She turns four
4歳になる
Learning to read, learning to write
読み書きを学ぶ
Her walk home
歩いて帰る
Her mother's laugh
母親の笑い声
Her parents argue about the same things
両親はいつも同じことで言い合いになる
Her first friend
初めてのお友達
Conflict
けんかをする
Suddenly aware of energy all around her
突然周りのあらゆる生命の息吹に気づく
The feeling of love
愛情
Her house felt big, small, scare, nice
家は大きかったり、小さかったり、恐ろしかったり、居心地が良かったりする
The summer it was so hot, sweat dripping down her arm
夏はとても暑く、汗が腕を滴り落ちる
Becoming aware of cruelty
残酷さに気づくようになる
Laughing
笑っている
Watching women on television
テレビに映る女性を見る
Her father's work
父親の仕事
She learns how to lie to her mother
母親に嘘をつく術を覚える
To her friend
友人にも
To her father
父親にも
The girl who made her feel dumb
言い表せない感情を抱かせる少女
The story of her father's scar
父親の傷跡に宿る物語
The girl who was hit by the car
車に轢かれた少女
The air felt perfect on her skin
皮膚越しに完璧さというものを感じさせる空気
She is ten now
10才の現在
Could she run forever?
永遠に走り続けられる?
She wants to be a dancer
ダンサーになりたいと考える
Waiting, eating, sleeping, listening
待つ、食べる、寝る、聴く
A new best friend
新しくできた親友
She feels different than her mother
母親との意見の相違を感じる
Fantasizing about John Dettman
John Dettmanについて空想する
She wonders why her father is easier?
どうして父親が優しいのかと不思議がる
The man who talked her into the bathroom at the department store
デパートでお風呂の中の自分に話しかけてきた男性
Should her face be different?
変わった顔をしているだろうか?
She senses boys prefer to talk
少年たちが自分と話したがっていると分かる
Her first period
最初の生理を迎える
Emily Dranso, her first kiss
Emily Dranso、彼女の初めてのキス
The music sounded chaotic at first, but then she liked it
奇妙に聴こえたあの音楽もいずれ好きになった
Watching wars on television
テレビで戦争について知る
Time in buildings, time in cars
建物で過ごす時間、車の中で過ごす時間
The first "I love you"
初めての「愛してる」
She wants to live somewhere else
ここではないどこかで生きたいと願う
Saying goodbye to her mother, going to college
母親にさよならを言って、大学に進学する
She wonders if she is interesting
ここで学ぶことに関心があるかどうかわからない
Learning about history
歴史を学ぶ
A new boy friend
新しい彼氏
The building where she got an abortion
妊娠中絶をした建物
Arguing with her mother about getting married
母親と結婚するかどうかで言い合いになる
She feels she's herself for the first time
初めて自立しようと考える
She moves away
引っ越す
She gets married
結婚する
A new job
新しい仕事
Feeling capable, she is good at work
要領よくやって、仕事をうまくこなす
Her husband is different than she thought
夫は思っていた人柄と違っていた
Sexual problems
性的な問題
Not understanding her feelings
自分の考えが分からない
She thinks about the body language of men
男性の身振りを気にする
Another man
別の男
New best friend
新しくできた親友
She resents loving him as much as she does
自分と同じくらい彼を愛していることに腹を立てる
The smell of the air at night in her new town
新しい街の夜の空気の香り
A financial crisis
家計の問題
She is pregnant
妊娠する
Feeling big, small, scared, at ease
大小や恐ろしさ、気楽さを感じる
Her pregnancy creates more distance with her mother
妊娠が母親との距離をより遠ざけた
She learns about hands, legs, feet
赤ん坊の手足を目にする
She feels like an imposter
詐欺師であるかのように思える
A new job
新たな仕事
The music that made her think of the past
昔を思い出させる音楽
Surprised at how much others deludes themselves
思い違いをしてる人が多くて驚く
She wonders how much she deludes herself
自分はどれほど思い違いをしているかと考え込む
Objects she thinks about, but doesn't know why
物を見てふと考え込む。どうしてそうしたのかは分からないまま
Finding out her mother died
母の死を知る
New television shows
テレビの新番組
Were there more clouds when she was a child?
子供の頃は空にもっと雲が多かったような気がする
She worries her husband doesn't love her anymore
夫がもはや自分を愛していないのではないかと思い悩む
She worries she doesn't love her husband
自分も夫を愛していないのではないかと思い悩む
Remenbering her childhood in a more positive light
幼少期をより良い思い出として想起する
Calling her father on Sundays
毎週末は父親に電話をかける
She is more able to love her son than her husband
夫よりも息子をより愛するようになる
Realizing her son doesn't need her like he used to
息子が前ほど自分を必要としてないことを悟る
Arguing with her husband about the same things
同じようなことで夫と言い合いになる
Her son's body is changing
息子は刻一刻と成長する
Her father dies
父が亡くなる
Remenbering his Voice
彼の声を思い出す
She realizes she's always been afraid of nature
いつも自然というものを恐れていたのだと悟る
Another financial crisis
再び訪れた家計の危機
A new diet, a new understanding of health
新しい食習慣を身につけ、健康への理解を改める
She feels closer to her husband
夫との距離が近づく
She remenbers a story
母から聞いた物語を思い出す
Arguing with her husband about same things
夫と同じようなことで言い合いになる
Her son leaves home
息子が一人立ちする
She often thinks of when her son was younger
息子が幼かった頃を度々思い出す
A friend who cannnot helped
助けにならない友人
Her son gets married
息子が結婚する
No one talked to her about menopause
更年期について誰も話さない
Jean Pullman, one afternoon
Jean Pullman、ある日の昼下がり
A sudden new feeling about music
音楽が突然違って聴こえる
A crisis, people act like nothing happened, but nothing is the same
危機が訪れ、人々は何事もなかったように振る舞うが、同じことなど一つとしてない
They travel
彼らは旅行する
She notices she is changing
自身の変化に気づく
She promised her husband he'd die at home
夫の死に際に彼と約束を交わす
Places in her mind
思い出の場所
The sound of children playing outside
子供たちが外で遊んでいる音
She is a grandmother
孫が生まれる
Feeling, big small, scared, at ease
大小や恐ろしさ、気楽さを感じる
A new best friend
新しくできた親友
Talking to her son on Sundays
毎週末息子と電話する
She wonders how she became this person, not others
いかにして他でもない今の自分になったのかと不思議に思う
She begins to write
文を書き始める
She dreams of her mother dancing
母親が踊っている夢を見る
An unexpected illness
予期せぬ病
Her son's hands
息子の握る手
I Am Easy To Find [限定デラックス・エディション / 解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / ボーナスディスク付] (4AD0154CDXJP)
- アーティスト: THE NATIONAL,ザ・ナショナル
- 出版社/メーカー: BEAT RECORDS / 4AD
- 発売日: 2019/05/17
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The 1975「Notes on a Conditional Form」の内容を今から予想しようぜ
(第1稿2019年4月30日)
(※2019年11月22日追記①)
(※2020年4月3日追記②)
去年The 1975がリリースした3rdアルバム「A Brief Inquiry Into Online Relationships(ABIIOR)」はファンのみならず多くの音楽好きを虜にしたとんでもない作品だったわけだが、続けて今年中に4thアルバム「Notes on a Conditional Form(NOACF)」のリリースが予定されている。
→※追記② 2020年5月22日にリリースが決まりました!
和訳タイトルは「仮定形に関する注釈」!!
出ると分かっていたら、どんな内容なんだろうかと気になっちゃうのが世の習い。いやあ気が早い!人間というものはどこまでも欲深いものである。これを書いてる4月30日時点で判明していることをまとめ、いち早くアルバムの内容を予想しよう!(そしてそれは大抵外れるのも以下略)
1.リリース日は
今のところ今年中にリリースするということは明らかだが、いつ頃になるのか。
メンバーのmattyは「もうすぐ出るよ」と示唆しているし、様々なインタビューで言及される通り5月中に少なくともリードトラックが公開されるのではないか。そして有力視されているのは、The 1975がヘッドライナーを務める本国イギリスでの「Reading and Leeds Festival」の開催日(8/23~25)より前にリリースするのではないかという予想。もしかしたら出演が決まっているSummer Sonic 2019はまさにアルバムが出たてのホットな状態での来日になるかもしれない。
※追記① 2020年2月21日にリリースが決まりました!
※追記② 5月22日に再延期しました!
参考までに前作での先行曲公開のスパンを見ると
2018年
5/31 Give Yourself A Try
7/19 Love It If We Made It
8/15 TOOTIMETOOTIMETOOTIME
9/13 Sincerity Is Scary
10/18 It’s Not Living (If It’s Not With You)
11/30 「A Brief Inquiry Into Online Relationships」リリース
という感じになっている。全く同じような形は取らないと思うが、夏にアルバムをリリースするなら先行曲を3曲くらい公開した後のリリースとなるのではないか。それとも当初からの宣言通り、3rdアルバムからの流れという意味も込め先行曲無しでいきなり5月中にリリースする可能性もあるか(最高です)。
(※追記①)
7月25日にGreta Thunbergによるスピーチを主体とした「The 1975」
8月23日に「People」
10月25日に3rdシングル「Frail State Of Mind」を立て続けにリリースしています。
マネジメントを務めるJamie Oborneによれば次のシングルは来年1月にリリース予定だそうです。
※追記②
2020年に入り
1月17日に「Me & You Together Song」
2月20日に「The Birthday Party」
4月2日に「Jesus Christ 2005 God Bless America」
がリリースされました。
2.前作との関連性は
そんな前作3rdアルバムとの関係は、そもそもなぜ二作連続でリリースすることになったかという点に立ち戻らなければならない。
元々The 1975は2ndアルバムリリース後、次回作として「Music For Cars」というタイトルのアルバムを制作していたが、考えを改め「Music For Cars=時期」として2枚のアルバム「A Brief Inquiry Into Online Relationships」「Notes on a Conditional Form」をリリースすることになった。インタビューによれば、その一因にはストリーミングの広がりにより音楽リスナーの消費が変化したことに応じ、リリーススパンを短くしようという意図もあったらしい。そのため同時期に制作されただけであり必ずしも2枚の間に深い関連性はないとのこと。
3.収録曲は
— matty (@Truman_Black) 2018年12月6日
mattyによれば18曲のデモがあるが、収録曲は18曲ではないとのこと。10曲以上にはなるらしい。
→※追記②収録リストが発表され、全22曲収録されます
噂されている収録曲は
「The 1975」(※追記① 1stシングルとしてリリース)
「The Birthday Party」(※追記② 5thシングルとしてリリース)
「102」
「jesus christ 2005 god bless america」(※追記② 6thシングルとしてリリース)
「You」
「28」
「Frail State of Mind」(※追記① 3rdシングルとしてリリース)
「Anxiety」
「Gökotta」
「Playing On My Mind」(※追記②アルバム17曲目に収録されます)
「Plastic Boyfriend」
その他、mattyがインスタグラムでちらりと公開した曲名メモには
「How did we get there」
「What should I say」(※追記②アルバム19曲目に収録されます)
「she gets me so high」
「Tonight」
といったタイトルも載っていた。
「The 1975」はお決まりとして、「102」「jesus christ 2005 god bless america」「28」は後述の通り既に公開されている。
4.歌詞の内容は
収録が予想される曲のうち、現在歌詞が判明している曲は2曲。他の曲も合わせてアルバム全体の歌詞のテーマを予想したい。
「102」は3rdアルバムリリース直後に演奏動画が公開されたほか、日本版にはボーナストラックとして収録されている。
歌詞/和訳
「102」
Well, we're here We're at the common again
ああ、僕らはここ、また同じ場所に戻ってくるさ
Smoked six of the ten fags that I only bought an hour ago
1時間前に買ったばかりの10本あったはずのタバコはもう6本無くなっていた
Said, 'Well I, I like the look of your shoes I like the way that your face looks when I'm arguing with you'
僕は言った、「ああ僕は、君の靴が気に入ってる。討論になった時の君の表情が好きさ。」
And so when, when we all grow old I hope this song will remind you I'm not half as bad as what you've been told
だからね、僕らが共に年老いたときにこの曲を聴いて、君が言うほど僕は悪くない男だったって思い出してくれたらいいな
And when I knock at a hundred and two And I see your pajamas
僕が102号室をノックすると、パジャマ姿の君が出てくる
I can't stop smiling at you
君を見て笑顔を絶やすことはないよ
That's why we're here, we're here, we're at the common again
そういうわけで、僕らはここに、ここに、同じ場所に戻ってくる
I've been pouring my heart out towards your optimistic grin
僕はにっこり笑う楽天的な君に心の内を打ち明けた
I said,'Well I, I like the cut of your jib I like the way that your face looks when you're yapping on about him'
僕は言った、「ああ僕は、君の物腰が好きさ。あの男についてぺらぺら話してる君の表情が好きなんだ。」
But on this shirt I found your smell I just sat there for ages contemplating what to do with myself
でもね、シャツに君の残り香を感じたら、僕はただ長い時間そこに座り考え込むんだ。自分の身の振り方をね。
I called you up at a hundred and two We just sat there for ages
1時2分、僕は君に電話を掛ける。僕らは長い時間話し込む。
Talking about that boy what was getting on to you
あの男について何があったか、君が話すの受話器越しに聞く。
もう1曲「jesus christ 2005 god bless america」こちらは2017年に既に存在が明かされていた楽曲で、先日ラスベガスにて行われたイベントで弾き語りされた。
The 1975 - Jesus Christ 2005 God Bless America (live acoustic) Notes On A Conditional Form
→※追記② 6thシングルとしてリリースされました。
その他の曲について。
「Anxiety」は3月に受けたインタビューでmattyが明かしたデモ曲のタイトル。誰もが持つ「心配の種」について描いたとのこと。
「You」はmattyの父Tim Healyが参加した楽曲。
Had a brill day recording a song I wrote when Matty was 11 he wanted it on his new album yippee you can hear it in April love you guys xxxx pic.twitter.com/2v5XJdp1Rh
— Tim Healy (@TheRealTimHealy) 2018年6月30日
In the studio xx pic.twitter.com/Wxs0s6diTr
— Tim Healy (@TheRealTimHealy) 2018年6月30日
なんとTim自身がmattyが11歳の時に弾いて聞かせた曲らしい。(下記動画7:40あたりでも言及)この曲はどんな内容なのか特に気になる。
ただしバンドには既に同名曲が存在するため、曲名は変えるかもとのこと。
「Playing On My Mind」はNMEのインタビュー中で明かされた1曲、自分の背負う重荷の内容を理解しようとするといった内容の楽曲とのこと。
https://www.nme.com/the-1975-album-of-year-2018-interview
→※追記②本編17曲目に収録!
「Plastic Boyfriend」は過去のインタビューによれば2ndアルバム「I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unware of it」に収録された「Paris」の原型となった曲とのことで、2012年にはバンド公式アカウントが以下の通り言及しています。
my camera loves you. you're it's girl most in demand. you be my lipstick outline. i'll be your plastic boyfriend
— The 1975 (@the1975) 2012年10月17日
以上を考慮すると、前作はmatty自身の薬物中毒の経験を踏まえた内容や多くの社会問題を取り扱う歌詞が多かったが、今作は人生観や宗教観、恋愛、生活などよりパーソナルな内容が描かれるのではないか。
5.音楽性は
前作はエレクトロやJazzなど幅広いジャンルを含んだ広い音楽性。今作も同じように様々なジャンルの楽曲が並ぶのか。
「The Guardian」におけるインタビューでは、「NOACF」は「ABIIOR」よりもより激しめかつクラブ風の曲調になり、エモーショナルな夜に似合うものとのこと。
「Q」におけるインタビューでは、今作を制作する上で影響を受けたアーティストとして、Mike SkennerによるヒップホップユニットThe Streetsやエレクトロ音楽に分類されるBurialを挙げている。
The Streets - Dry Your Eyes (Official Video)
(※追記① 3rdシングル「Frail State Of Mind」がまさにBurial等に影響を受けたエレクトロサウンドでした)
一方で、「Reddit AMA」においては、壮大なロックではなくThe 1975のエモな部分が現れたアルバムになると言及されている。参照したアーティストとしては、Joan Of Arc,Braid,Mineralを挙げている。
Joan of Arc - God Bless America
Braid-Killing a Camera (studio version)
Mineral - Love Letter Typewriter
「Frail State of Mind」は、The 1975のこれまでの楽曲のうち「If I Believe You」「Sincerity Is Scary」にも参加したトランペット奏者のRoy Hargroveがフィーチャーされているとのこと。また「Dazed」におけるインタビューによれば、社会における問題や苦悩を描いたものでUKガレージ音楽とのこと。
Roy also features on the song ‘Frail State of Mind’ from Notes On A Conditional Form
— matty (@Truman_Black) 2018年11月3日
「28」はThe 1975の前身バンド「Drive Like I Do」時代から存在する曲で、Latitude Festival 2017にて披露された曲。かなりエモっぽいインスト曲。
The 1975 - 28 (Live at Latitude)
「Gökotta」はmattyがツイッターにて明かした楽曲であり、スウェーデン語で「朝日とともに外に出て鳥の鳴き声を聞く」という意味があるらしい。タイトル以外に情報は無いが、「How To Draw/Petrical」のようなコンセプトか、はたまたアンビエント音楽でも飛び出すか。
— matty (@Truman_Black) 2018年12月2日
※追記②予想ですが、イメージ的に「The 1975」で流れる穏やかなバックトラックはこれなんじゃないかと思っています。
「The Birthday Party」は月末に行われる些細なホームパーティーを描いたアンセムで、インタビューでも「これまでで一番の曲と言われる」「物語調の歌詞も素晴らしい」とイチオシの注目曲。個人的にはアルバムからの最初の先行曲に来るのではないかと予想
※追記① インタビューでも度々この曲について言及があり、来たる来年1月予定の新曲としてリリースされるのではないかと予想しています。
※追記② 2月に5thシングルとしてリリースされました。
以上、前作同様多様なジャンルの楽曲が並ぶものの、より激しめでエモーショナルな楽曲、既存曲で言えば「Sex」に近いような曲も聴けるのではないかと期待している。とにかく楽しみで楽しみで仕方ない。新作2作を出して脂の乗りまくった状態でサマーソニックに登場するのもとても嬉しいことで、たくさんの方々にその姿を目の当たりにしてほしい限りだ。
それでは、長々となってしまったが来たるべきNewアルバムを楽しみに待ちましょう!
(参照記事は以下のものです、英語表記ですが僕の和訳を挟まない厳密な文章が気になる方はぜひご一読を)
・Dazedインタビュー
・The Gardianインタビュー
・Dork記事
・NME特集記事
https://www.nme.com/blogs/nme-blogs/new-1975-album-music-for-cars-release-date-tour-dates-2151640
・Geneus(情報がまとめられていて見やすいです)
https://genius.com/albums/The-1975/Notes-on-a-conditional-form