音楽紀行(ライブレポ、アルバム感想・レビュー)

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【第2回】新譜オススメ(Roniit)

「XIXI」/ Roniit

 Roniitは「カリフォルニアの森の中」出身で、現在はバリを活動拠点としているという女性アーティスト。彼女の音楽はとにかくお伽話の世界の中にいるかのように錯覚する深みある神秘性と透き通る歌声が特徴です。Roniit自身も今作を聴く際にはその音楽に浸ってもらうべく「部屋を真っ暗にして聴くといいよ」とおすすめしています。「XIXI」とは、彼女曰く「人生における運命めいたもの」のシンボルであり、彼女自身の生まれた月日の合計、年と日付の合計が偶然それぞれ11だったことから気に入り昔から至る所に書いていたというユニークなエピソードもあるようです。

 

 今作からのシングル曲「Fade To Blue」はイチオシの曲で、彼女の音楽にしか生み出し得ない特異な世界観に一発で心を鷲掴みされます。彼女自身の幻だったかのような恋と揺れ動く感情をもとにしたこの曲は、思慕していた相手と訪れたヨシュアツリーにて夜明けと共に相手が消え失せた体験から、夜空が日の出と共に青くなる様をタイトルにつけたとのこと。MVのRoniit自身がビジュアル面も担当して幻想的な映像作品に仕上がっています。

 

 アルバム通じての世界観がとにかく聴き手をのめり込ませる圧巻のアルバムだと思います、ぜひ。

XIXI