音楽紀行(ライブレポ、アルバム感想・レビュー)

ライブに行ったレポートやアルバムの感想・レビュー。好きな音楽を見つけるツールにも

SUPERSONIC2020で夢に描いた光景

東京1日目

 9月も下旬というのにまだまだ残暑厳しい気候だ、それは逆に言えば絶好のフェス日和でもあるのだが。

今年も海浜幕張駅に降り立った。やはりというか朝から構内は、思い思いの格好に身を包んだ、しかし「同じ目的で来たんだろうなあ。」と一目でわかる人々で溢れていた。

 

駅からマリンスタジアムまでの徒歩約20分はワクワクを増幅させる儀式。既に会場内の音やらが聴こえてくるのを耳に反響させながら、「今日はどのアーティストを見ようかな。」と結局昨晩まで考えても決まらなかった答えをここでも考える。(入場口あたりで「まあノリでいいか。」と諦める。)

 

いよいよ入場。会場に居合わせた知り合いの方々と思い思いに立ち話を済ませつつ、楽しみにしていたBeabadoobeeのライブが始まった!10月には1stアルバムも出すというグッドタイミングで新曲もたくさん演奏してくれて、ギュンギュンギターが鳴ってて気持ち良かったなあ。

昼下がりには、暑さを忘れさせてくれるようなAuroraのライブを見た。北欧の空気なのか、観客がみんなその世界観の中の住人になったかのような感覚。

フェス飯を舌鼓を打ちつつ、ふらりと立ち寄ったSquid, Vaundyのライブも素敵だった。ここまでくるとどのステージに行っても楽しそうで、ついフラフラと歩き回ってしまう。

 

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのステージでは相変わらずゴッチがのらりくらりとMCで喋ったり、かと思ったら御馴染みのロックを惜しげもなく披露してくれて、積み重ねられたキャリアに裏打ちされたその緩急の妙に大盛り上がり。

 

少し秋を感じるような涼しさが出てきた夕暮れ時、ついにLiam Gallagherが登場。久しぶりのライブということで本人のエネルギーも溜まりに溜まっていたのか、ソロ曲もOasisの曲もフルスロットルで披露してくれる。「フェスの名前を見たとき、俺らの楽曲から取ったのか?と思ったぜ!」なんて冗談吹きながら、"Supersonic"を披露してくれた時のスタジアム内の大熱狂には痺れた!

 

本日のヘッドライナーは待ちに待ったThe 1975!去年のサマソニでのライブは伝説的に焼き付いているが、今年出したアルバムを踏まえついにフルセット90分のライブを1秒たりとも聴き逃すまいとする会場内の熱気がすさまじい。ライブ終盤、"Guys"のあの歌詞を皆で合唱した瞬間の光景、その感動が忘れられない。

 

 

2日目

少しの疲労を感じながらもアドレナリンのおかげか昨日よりむしろ上がったテンションを引き連れ、本日も会場へ向かう。

 

今日はゆったり見る予定。昨日ゆっくり話せなかった友人たちとビーチのステージを遠くに眺めながら談笑する。「昨日何見た?あれよかったよな!」「明日は絶対これ見逃せないぜ。」なんて。

そうしているうちに時間となり「すまんちょっと前の方行ってくるわ!」と言い残し向かったのはEasy Lifeのライブ。野外に棚引く潮の香りや海風にぴったしな演奏に気持ち良く身体を揺らす。

 

再びゆったり過ごしながらも、iri, きゃりーぱみゅぱみゅのステージを楽しんだり、Creepy Nutsの"よふかしのうた"が聴けてテンション爆発したり。

 

本日一番のお目当てはConan Grayだった。今年1stアルバムを出したばかりだったのに、既に抜群のオーラとステージパフォーマンスに終始圧倒されっぱなし、もう夢中で見た。

 

Grimes(WarNymph)がどんなDJアクトするんだろうと思って覗いたステージや、多くのファンが飛び跳ねていた石野卓球のステージも楽しかった!どんどん身体が温まっていく感じ。

 

そうしてくたくたになったので、スタンド席で見ることにした今日のヘッドライナーSkrillexも凄かった。もう終始会場内を沸かせ続け踊らせていたその光景はとても印象に残る光景だった。

 

 

3日目

最終日ともなると少し寂しくなる。もうぶっ倒れるくらい楽しみ切ってやろうと俄然テンションをあげつつ、会場に到着。

 

とにかく見たいアーティストが多い。IDKNOWのステージの爽快さはすごくテンションがあがったし、女王蜂の演出・パフォーマンス込みの煌びやかなステージもよかったなあ。

 

少し軽食をとって、去年サマソニでも素晴らしかったAlec Benjaminや、やっぱり見逃せない藤井風のライブを立て続けに見ると、「こんな1日のうちに素敵なライブをいくつも見ることができて良いのか?」と不安にすらなってくるほどの贅沢感に酔う。

 

今日絶対に見たかったのはDominic Fikeのステージ。出たばかりの1stアルバムを聴き込んで臨んだライブは本当に素敵な時間だった。彼独特の音楽とパフォーマンスに耳は釘付け、目が離せなかった。

 

友達におすすめされた88Risingのステージもよかった。Rich Brianを始めとした多くのアーティストが登場してとめどなく繰り出される楽曲にテンションの高まり止まり知らず。

やっぱり見たかったOfficial髭男dismの1時間少々のライブは展開の多さやポップなメロディに胸が弾んだ。みんな楽しそうな表情が印象的。

 

スパソニ最後を飾るヘッドライナーはPost Maloneだった。ド派手な演出に圧倒。ポップス?ヒップホップ?ロック?どれにも枠づけられない彼だけの音楽を耳にしながら3日間のいろんなステージを思い出したり。

 

ライブが終わり3日間の華やかな祭典を祝い打ちあがった花火は、今年も綺麗でした。

 

 

 

私が夢に描いた光景、それより更に素敵な時間が来年流れますように。