「音楽が人生を変えた」新星ポップスターBeaux
当時20歳だった青年は、ある音楽フェスに足を運んでいた。
2019年8月23日、イギリスで行われたReading Festival1日目のメインステージ。そのヘッドライナー、つまりトリを飾ったアーティストのパフォーマンスを目の当たりにした彼の人生は、ここから大きく動くことになる。
ステージに立っていたのは彼が愛してやまないロックバンドThe 1975だった。
時は遡る。この物語の主役はBeaux(beaux south)だ。
15歳の頃からミュージシャンを夢見ていた彼。Charlie PuthやJustin Bieberのキャリアを参考に、SNSを始めたりカバー動画をYouTubeにアップするなどしていた。
i love this song by @no_rome and @the1975 pic.twitter.com/CFDNzwqGKF
— beaux (@beauxsouth) 2019年6月18日
教育課程修了後はより音楽活動に集中することになる。
2018年12月、The 1975がリリースした3rdアルバム「A Brief Inquiry Into Online Relationships」は、彼にとっても大きな影響を及ぼされる作品として、楽曲制作にも取り組みたいと考えるきっかけとなった。
The new album is brilliant. Favourite record of the year, and everything about the music is so inspiring
— beaux (@beauxsouth) 2018年12月4日
楽曲制作等の理論や技術はネット上の動画から学んだ。また近所で犬の散歩をしていた際に知り合ったご近所さんがピアノを弾いていると知ると「ピアノを弾いてくれないか」と勧誘し、今や音楽活動のみならず私生活上でも大切な友人を得ることになった。
そして月日は流れ、冒頭に至る。圧巻のパフォーマンスに感動した彼は、The 1975の所属するレーベルDirty Hitの設立者にしてマネージャーでもあるJamie OborneにDMを送る。
「彼らのライブとても素晴らしかったよ。」
すると思いがけずJamieから返信が来た。
「あなたもアーティストですか?」
そこで彼は良い機会だと思い、EP(ミニアルバム)用デモ音源のリンクを送った。
すると、なんということだろうか。Jamieは彼をレーベルでの会議に誘い、そのまま所属契約を結んでしまったのである。(そのすぐ後にはThe 1975のMatty Healyからも彼の楽曲が好きだとメッセージをもらい、人生で一番興奮したとのこと)
そしていよいよデビューEP「I Don't Want To Make It Alone, I Want To Make It With You」が8月20日にリリースされる。奇しくもReading Festivalからちょうど約1年だ。
彼自身の抱える様々な感情や経験がポップスに乗せて描かれた、これまで製作された楽曲が詰まっている。
音楽面のみならず各デザインやMVなど自宅で制作されたこの作品を聴くのがとても楽しみ。
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