The 1975「Happiness」歌詞和訳・解釈
2022年のサマソニのヘッドライナー出演を控えるThe 1975が、
10/14にリリース予定の5作目のアルバム"Being Funny In A Foreign Language"からの2曲目のシングルとして"Happiness"をリリースしました。
5月リリースの新曲"Part of the Band"に引き続き、Taylor SwiftやLana Del Reyなど多くのアーティストの楽曲を手掛けるJack Antonoffが本楽曲でも参加しているほか、英ロンドンのアーティストDJ Sabrina The Teenage DJ*1も楽曲制作に参加しております。
これまでの楽曲のようなポップさがありつつ、より豊潤で熟練されたような華々しさが癖になるサウンド。歌詞においても、愛情や恋、幸福などについてシンプルな表現が重ねられています。
(※歌詞は上記動画概要欄より引用)
Happiness / The 1975
Written By
George Daniel, Matthew Healy, DJ Sabrina The Teenage DJ
She showed me what love is
愛って何だ、彼女がそれを教えてくれた
Now I’m acting like I know myself
今自分の思う自分らしさってやつをうまく演じてる
Oh in case you didn’t notice
ああ万が一君が気づかないなら
I would go blind just to see you
ただ素知らぬ顔して君と会うよ
I’d go too far just to have you near
そしてあなたがそばにいられないくらい遠くへ行くよ*2
In my soul I've got this feeling I didn’t know until I seen ya!
あなたと出会って、これまで決して知ることのなかった感情が芽生えたんだ!
My, my, my
Oh
My, my, my
You mind my mind
You mind my mind
Oh
僕の、僕の、僕の
君は僕の気持ちを気にかけるんだね
ああ
My, my, my
You mind my mind
Oh
My, my, my
君は僕の気持ちを気にかけるんだね
ああ
僕の気持ちを
She’s insatiable is what she is
飽くなき探求心こそ彼女の代名詞さ
Her body’s like a modern art
彼女の体はまるで近代芸術のよう*3
Take it out in front of me
僕を連れ出しておくれよ
I’m gonna stop messing it up because I’m feeling like I’m messing it up
失敗するのはもうやめにしたい、常に何かを台無しにしているかのように感じていたくないからね
because I’m calling out your name
だから僕は君の名を大声で呼んでいるんだ
and God help me cos Oh I’m never gonna love again
Hey!
そうして神は僕をお救いになる、なぜって嗚呼、もう恋なんてしないからね*4
I’m never gonna love again
もう恋なんてしない
Hey!
さあ!
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you grow up and see?
大人になった姿を見せてくれないか?
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you grow up and see?
大人になった姿を見せてくれないか?
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you grow up and see?
大人になった姿を見せてくれないか?
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you?
どうかな?
You met me at the right time
君が僕と出会ったのは運命的なタイミングだよ
Met me at the right time
これ以上ないタイミングさ
Oh, Show me your love
ああ、君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you?
どうかな
(Oh oh oh)
She showed me what love is
愛って何だ、彼女がそれを教えてくれた
Now I’m acting like I know myself
今自分の思う自分らしさってやつをうまく演じてる
Oh in case you didn’t notice
ああ万が一君が気づかないなら
I’m never gonna love again
もう恋なんてしなくて済むのにな*5
Hey!
さあ!
I’m never gonna love again
もう恋なんてしなくて済むのにな
Hey!
さあ!
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you grow up and see?
大人になった姿を見せてくれないか?
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you grow up and see?
大人になった姿を見せてくれないか?
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you grow up and see?
大人になった姿を見せてくれないか?
Show me your love
君の愛を味わわせておくれよ
Why don’t you?
どうかな?
*1:海外サイトによれば、DJ Sabrina The Teenage DJは本楽曲中のイントロにて、The 1975のMatthew Healyが過去に受けたインタビューの音声を切り抜いてトラックに入れているとのこと。
(耳を澄ませるとうっすらと人が会話するような音声が聴こえる)
*2:私が自分を偽っていることを、万が一相手が気づかなかったとき。
一方では素知らぬ顔をして相手と会い、その一方で相手から距離をとってしまう。
"in case"は「万が一」という意で、きっとそうなることはないだろうというニュアンスを含んでいます。
"in case you didn’t notice"の一節を踏まえるとつまりは、
いずれは自分が自らを偽っていることが相手にバレるだろうから、
今はただ相手との関係を楽しみながらも、
バレる前に自分からこの関係を曖昧にさせていく、終わらせてしまおうということがここでは歌われているのではないでしょうか。
矛盾しているように感じるかもしれませんが、
愛が終わるのを待つのではなく、愛のまま終わらせるという感情は理解できるようにも思えます。
*3:あまり芸術には明るくないのですが、"modern art"つまりは近代芸術の特徴は、これまでの伝統から脱却し、人間の内面性であったり新たな情景など、実験的精神の重視にあると言われているようです。
ひとつ前の節に"She’s insatiable is what she is"とあり、ここでの「彼女」は探求心や実験精神の強い人物である。
そのため、こうした探求心・実験精神を宿した彼女の存在はまさしく「近代芸術」なのでしょう。
*4:
「もう恋なんてしない」なんて言うと、有名な槇原敬之のヒットソングから、失恋のショックからもう二度と恋愛はしないという方をイメージしそうですが、ここでは"you"に対する永遠の愛を誓うからこそ、もう恋はしないということだと解釈しました。もう失敗したくないからこそ相手の名前を呼び続け、そして永遠の愛を誓うということなのだと。
*5:自分を偽って、こうありたいという「自分らしさ」を演じれば、それが相手に気づかれない限りきっと愛情を育むことができる。
もしこのまま気づかれなければ、この愛情を永遠の愛とできる=もう他の相手に恋することはないということでしょうか。
"in case"は前述の通り、きっとそうなることはないだろうというニュアンスを含んでいるので、ここでは自分自身も「自分を偽っているのはいずれバレるだろうな」と諦めているということでしょう。なんとも寂しい一節に感じました。