2019年上半期アルバムベスト
今年の1~6月にリリースされたアルバムの中から特に好きなものを10枚。選んでない作品でもたくさん素敵なものがありました!悩んだ~…
「I Am Easy To Find」/ The National
一番優しさや希望を自分の人生に与えてくれました。The Nationalは前作を好きになって聴き始めたのですが、緊張感やダークさがあった前作と対照的に今作は暖かみのある作品で、渋味のある歌声がすごくマッチするなあと感じました。
歌詞の部分を解釈しつつ、今後レビュー記事も書いていこうと思っています。こういう作品との出会いを大事にしたい。
「Oh My God」/ Kevin Morby
コアな音楽好きを雄弁に語らすのは常に時代の最先端を切り開くような音楽だと思いますが、この作品は時代とは離れた普遍的な存在としてとても魅力的だと感じました。もちろん古くさい音楽だというわけじゃないし、歌詞だって今の時代を生きるなかで生み出されたものですが、100年前に聴いても100年後に聴いても感動していただろうと確信できるのです。そこまで音楽に詳しいわけではありませんが、今までの人生で聴いたフォークロックでNo.1アルバムです。
「Ribbons」/ Bibio
たまたまレコードショップに立ち寄って、試聴コーナーで聴いた「Curls」に一発で恋に落ちました。その日のうちにアルバムを購入。いろんな楽器の音色が顔を出す鮮やかな作品ですが、見える風景は統一感があるという点がとても好きなところです。日本のあらゆる季節と共に聴きたいです。
「834.194」/ サカナクション
6年ぶりという長いスパンで、おそらくアーティスト自身も想定していなかった道を辿って生まれたアルバムなのでしょうが、しかし明確なコンセプトで素敵な楽曲を結ぶ作品。応援してきたアーティストですが、ひとつの到達点に辿り着いた感があります。この次の一歩がどうなるか良くも悪くも想像したくない、それくらいの大団円。
「ANGELS」/ THE NOVEMBERS
とにかくかっこいいです。いろんな音楽の要素を含みつつ、バンドの美学でまとめているようで、すっかり陶酔し夢中で聴きました。いずれライブでこの楽曲を聴きたい。The 1975やBring Me The Horizon,Slipknot,Grimeの新曲を聴いていると、この作品が世界の音楽界の潮流に先んじて進んでいるかのような運命的なものを感じます。
「Not Waving, But Drowning」/ Loyle Carner
優美で穏やかで心に残る作品、常に日常のどこかに置いときたいですね。サウスロンドン勢はつくづく恐ろしいと感じました。初来日公演は行きそびれましたが、次の機会は絶対に逃したくない。
「ARIZONA BABY」/ Kevin Abstract
中身が詰まっているのに、アルバムの中で流れる時間が5分くらいに感じられるのです。言わずと知れたBrockhamptonのリーダーKevinのソロ作品ですが、これもしかしたらいずれ出るであろうBrockhamptonの新譜より好きになるかも知れない…なんて危惧したくらいハマりました。その危惧が杞憂に終わるどころが彼方へと消し飛ぶくらいの新譜が届けられるのはまた後の話。
「Ancestral Recall」/ Christian Scott aTunde Adjuah
今最も刺激的で革新的な音楽を生み出しているのはジャズなのではないかと思わされた圧倒的なアルバムです。5月末の来日公演でも伝説に残るかのような鬼神のごとき名演を目の当たりにすることができました。
「Schlagenheim」/ black midi
めちゃくちゃなようで精密な、それでいてかっこいいんです。初期衝動と緻密な計算という矛盾するようなふたつを併せ持つカオス。すぐ間近に迫った9月の来日公演が楽しみです。
「Feeling's Not A Tempo」/ Gemma
「ジャケ聴き」という自分なりに見つけた新しい音楽の探し方で出会えた作品。アートワークから想像できるような、ポップが爆発していて心躍るような音楽が詰まってます。まだ今年これを越えるポップを聴いてません。
下半期も既にたくさんの素敵なアルバムと出会えています。年末のアルバムベストがどんなラインナップになっているのか、今から楽しみなようで恐ろしくもあり…。